R-style 40

 

一度はやってみたかったァ〜って、感じで。

今回、いつもとちょっと趣向が違います。おまけに甲太郎と晃が別人ワーオ!

乙女回路全開でお送りいたしております、耐性のない方はご辞退を(苦笑)

 

 

玖隆Ver.

 

俺の思いとお前の想いが、交わっていないことくらいわかっていた。

「いつか必ず、戻って来いよ?」

そう言って笑ってくれた。

思い出はいつでも夕暮れの屋上。

見慣れた風景の中、けれど、胸によぎる寂しさは、多分同じじゃない。

「ああ」

ありがとう。

「ありがとう、甲太郎」

フンと照れたように笑う、それが最高で、最後の一枚。

気づかれないように胸に焼き付ける。

いつか忘れ去られてしまう俺だけど、こっそり連れていってもいいよな?

―――胸を焦がすこの想いと、お前の笑顔を。

ありがとう。

本当にありがとう。

お前に出会えたから、この場所で、あれほど激しく恋焦がれたから、きっと俺は今ここに立っていられる。

何もかもお前のおかげ。

誰よりも大切で、誰よりも愛しいお前のおかげ。

でも。

「じゃあ」

手を振って。

「またな」

「ああ」

「卒業式には他の奴らも誘って、パーッとうち上げでもしようぜ」

「それ、いいな、じゃあ会場はお前が抑えておくって事で」

―――ゴメン。

「なんだそりゃ、めんどくせえ、戻ってからお前がやれよ」

―――ゴメン、甲太郎。

「それくらいの労力を惜しむなよ、たまには俺をねぎらえ」

「ハン、ならむしろ俺をねぎらえ」

「裏切り者が、何言ってんだ」

「おっ、お前な、それは」

―――ゴメン、な。

「冗談だよ、バーカ、会場ちゃんと予約しておけよ!この馬鹿アロマ!」

「晃ッ、てめえ、つぎ会ったときは覚えてろよ!」

がちゃん。

屋上のドアが閉まって、そのまま俺は動けない。

 

悪い、甲太郎。

次はもう、ない。

 

―――最後に最悪の嘘を吐いて逃げる、卑怯な俺を許してくれなくてもいいから。

「せめて忘れて、くれ」

鼻を抜ける辛さは、これから何度も体験することになるだろう、俺の業だ。

指先でピッと弾いて笑う。

「なに泣いてんだ、バァカ」

階段を下りていく。

けれど俺の足は、何度も引き戻されそうになる。

サヨウナラ、愛シタ人。

きっと二度と会うことは無いだろうけど。

(元気で―――頑張れよ)

 

校舎を抜けた先、オレンジの光がやけに目に痛かった―――

 

 

(了)

切ないだけで終わりたい方は、ここでお引取りを。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

オマケ